ジェームズ・C・スコット『実践 日々のアナキズム』
革命への幻滅
成功した主な革命は、実質的にはすべてが、打ち倒した国家よりもさらに強権的な国家を創出して終わる
「プロセス重視」のアナキスト的視座、すなわち実践としてのアナキズムとでもいえるものを提示する
市場は金銭で影響力を測る一方で、民主主義は原則的には票数を測る
だが実際には、ある程度の不平等になると、金銭は票に影響を及ぼすし、票を凌駕する
民主主義は茶番の領域に入っている
相対的な平等なくしては民主主義は残酷なまがいものになってしまう
国家を通さずにそれを保証できないのがアナキストのジレンマ
歴史的に重要な役割を果たした政治のほとんどが手に負えぬ反乱という形をとったように、従属階級の歴史のほとんどにおいて、彼らの政治が組織からまったく外れた形をとってきたことも事実だ